orthomolecular’s blog

分子栄養学の勉強メモ

自然治癒の健康相談(64)胆石と手術

相談者(45歳女性):レントゲン検査で胆石が見つかりました。アズキ大のものが20~30個とのことです。疲れると背中や胆嚢のあたりが重苦しい感じになりますが、痛みの経験はありません。手術を勧められているのですが。

専門医の診断:胆石には、コレステロールの石とビリルビンの石とがあります。前者は胆嚢にできやすく、後者は胆管にできやすいという違いはありますが、どちらも胆汁の成分です。日本人では成人の7%が胆石を持っていますが、多くは症状をあらわさないので「サイレントストーン」と呼ばれます。ビリルビン系の石は、痛みとともに黄胆や発熱を繰り返す傾向もあって、重い合併症を起こしやすいので、手術によって摘出する方が安心です。コレステロール系の石の場合、「胃けいれん」と呼ばれる激痛が時々起きるようだと、手術によって胆嚢とともに摘出するのが普通です。胆汁酸の成分のウルソデオキシコール酸には胆石を溶かす作用があるので、治療のためにそれを使うことがあります。

 

三石巌先生のアドバイス:NHKのテレビカメラマンH氏は腹痛を繰り返すので、病院では胆石の手術を勧められていました。仕事が忙しくもあり手術が嫌でもあったので、レシチンをとることにしました。すると、1ヵ月で症状がなくなり、3ヶ月で石が見えなくなりました。そこで、海底に潜って戦艦大和の撮影をするまでに元気になりました。

動物には胆嚢のあるものもないものもありますが、犬には胆嚢があるのに、胆石ができることはありません。これは、血中にレシチンがたくさん含まれているせいです。あなたのように胆石持ちの人では、血中レシチン濃度が正常値の3分の1以下だと言われています。だから私とすれば、レシチンをお勧めすることになりますが、医師からウルソデオキシコール酸製剤をもらって、両者をとるのも良いでしょう。胆石には、カルシウムの被膜をかぶったものがありますが、これは始末が悪いので、まず、その皮を溶かさなければなりません。それには「塩酸レモナーデ」を使います。これは薬局方希塩酸を水で薄めて砂糖で調味した、一種の清涼飲料水です。これをじゃんじゃん飲むのです。なお、レントゲンの検査で、胆嚢に石がいっぱい詰まっているとわかったら、手術が良いと思います。こうなると、レシチンもウルソデオキシコール酸も、胆嚢に入れないからです。なお、レシチンを含む食品としては、おからや卵があります。