orthomolecular’s blog

分子栄養学の勉強メモ

自然治癒の健康相談(66)ダイエットで痩せたいのですが

相談者(25歳女性):身長161センチ、体重65キロで、大女と言われるのが嫌で、鈴木式ダイエットをやってみました。忠実にやると確かに5キロぐらいは減量できるのですが、疲れやすくなります。もっとましなダイエットは無いのでしょうか。

 

三石巌先生のアドバイス:ダイエットとは食事療法の意味ですから、痩せるためのダイエットというものがあって当たり前です。しかし、ベストのダイエットが鈴木式と言えるかどうかが問題です。ノーベル賞を受けた分子生物学者ジャック=モノーは、「生体の合目的性を保証するものはタンパク質である」と、名著『偶然と必然』の中に書いています。また栄養学の先覚者香川綾女史の令息で自治医大にいる香川靖雄教授は、「世界中にタンパク質をとりすぎている人はいない」と雑誌『科学』に書いています。

あなたが疲れやすいということは、合目的性が損われている証拠で、その原因はタンパク不足です。これは、鈴木式ダイエットの特徴だと私は思っています。痩せるためのダイエットの第一条件は高タンパク食です。そして糖質を減らせば良いのです。それには、配合タンパクの利用が便利でしょう。あなたの程度では肥満とは言えませんが、肥満に遺伝的要素が絡んでいる事は、一卵性双生児について実証済みなのです。だから、ダイエットではどうにもならない体質的な肥満もあるわけです。欧米人には遺伝的な肥満が多いものだから、痩せるためのダイエット用の薬品や器具が根強く市場に出ています。液状タンパクもその一つですが、これはコラーゲンという良質でないタンパク質が主成分になっているので、体を壊す恐れがあります。これで死んだ人が出たりしたこともあるからでしょうか、液状プロテインは日本では評判が良くないようです。アメリカではレシチンも使われます。これは大豆からとったもので、問題はありません。レシチンの「チン」は、英語のスペルがTHINで、痩せることを意味するということもあって、なかなか人気があります。レシチンには界面活性作用があって、脂肪を乳化して排出する働きがあるのですから、スペルの迷信だとして馬鹿にするのはあたりません。配合タンパクととレシチンに興味を持たれたら、いかがでしょうか。