orthomolecular’s blog

分子栄養学の勉強メモ

自然治癒の健康相談(34)あごがはずれやすいのはなぜでしょう

相談者(48歳主婦):硬いもちを食べたとたんに、右の顎がはずれ、口が2センチほどしか開かなくなりました。夜、床について横になると、コクンと音がしてはまり、口が開けられますが、昼間は外れっぱなしです。ゴムで顎を固定する治療を受けましたが、思わしくなく、手術を勧められています。顔がまがったり、傷跡が残ったりする恐れがあるそうで、迷っています。

専門医の診断:顎の関節は、茶碗を逆さにした形の骨のくぼみに、下あごの丸い突起がはさまった状態になっていて、関節包という袋におさまっています。口を開けると、下あごの突起が少し前方にせり出しますが、大きく開けすぎると、突起はくぼみのへりをこえてしまい、元に戻らなくなります。これがあごの関節の脱白で、あなたの場合です。この時すぐに戻して、しばらく安静にしていると、伸びた関節包が回復し、そのまま正常になって、再発しないのがふつうです。しかし、整復が遅れたり、関節包が弱かったり、関節のくぼみが浅過ぎたりすると再発しやすくなります。脱白のクセがついても、軽い場合ならば、別に手をかけないでも、カクンと音がして自然に戻ります。これを習慣性不全脱白、または顎関節症といいますが、これはかなり多いものです。重い場合は、習慣性完全脱白といって、要領を心得た人が、手の力を加えてやらないと、もとに戻りません。あなたの場合は、完全脱白のようです。手術はいろいろありますが、関節包を切って締めるのが最後の手段です。手術によらない治療では、ゴム輪や特別な装置をしかけて顎運動を矯正し、関節突起を引き戻す力を強める方法をとります。

 

三石巌先生のアドバイス:

家内は40歳代ころ、よくあごがはずれ、専門医にかけつけて、治してもらっていました。父親がそうだったので、遺伝として諦めようとしていました。私は、骨の萎縮を防ぐことと、関節包を強くすることとで、医師の手を借りることなく、これを完全に治しました。それをここに紹介します。骨の萎縮を防ぐためには、カルシウムを摂ることと、タンパク質を十分に摂ることの、二つの注意が必要です。

関節包を強くする方法としては、第9問で説明したアイソメトリックスを利用します。それにはまず、テーブルなどのへりにあごをかけます。そして、口を開いたまま、あごでへりを下に押すのです。これを6秒間、全力を持続して頑張ります。アイソメトリックスの原則に従って、これを一日おきに実行します。あなたも、この方法で治る可能性があるような気がします。