orthomolecular’s blog

分子栄養学の勉強メモ

自然治癒の健康相談(14)生理痛でくるしんでいます

相談者(32歳主婦):一児の母です。出産二年後から生理痛がひどく、夜もろくに眠れません。どんな薬をのんでもきかず、最近では、ふだんでも、ぴくりと下腹痛があります。ある病院ではなんでもない、といわれましたが。

専門医の診断:生理痛は思春期の女性に多く、出産を経験した女性では軽いのがふつうです。逆に、中年になって生理痛が強まる場合もありますが、この原因としてもっとも多いのは子宮筋腫です。子宮筋腫が発生すると、月経周期の短縮、月経持続日数の延長、出血量の増加、生理痛の増強など、さまざまな異常がおきます。しかしこれらの症状は、筋腫のできた部位によってようすがちがいます。子宮筋腫に似て、しかも強い生理痛をおこすものに、子宮内膜症があります。この病気になると、生理痛はたいへんに強く、ふつうの薬はききません。ふだんも下腹痛のあるあなたの場合、子宮内膜症も疑われます。まず、両性ホルモンの注射をうけ、しばらく経過をみて、それでもなおなおらなかったら、子宮を摘出するほかないでしょう。子宮筋腫子宮内膜症も、30歳前後から多くなる病気です。

 

三石巌先生のアドバイス

いちばんふつうな生理痛は、出血した血液がスムーズに排出されずに、子宮内にたまって、これを拡張しようとして圧力をかけるところからおきます。子宮が十分に発育していない年代の女性にこれが多いのは、理由のあることです。

子宮筋腫子宮内膜症の場合も、痛みの原因はこれと同じでしょう。筋腫が子宮の表面にできたときならば、それが生理痛の原因にならないのも、これで説明がつきます。

あなたの場合、生理痛もふくめて、たえず下腹痛におそわれているわけですから、かなりのストレスがあるはずで。ホルモン注射は子宮の正常化の条件の一つとしてけっこうですが、先決問題として、ストレスを念頭におかなければなりません。たぶん、血中ビタミンC濃度が低下していることでしょう。ストレッサーへの対抗手段のために、高タンパク食とビタミンCとがなければなりません。卵とか、肉とか、牛乳とか、とうふとかの、いわゆるタンパク食品をたくさん食べることです。そして、ビタミンCを、栄養補助食品のようなもので、とることです。子宮の異常の種類がなんであったにせよ、この対策によって、体調は多かれ少なかれ改善されるはずです。

子宮の発育の不十分からくる若い人の生理痛なら、話はかんたんです。ビタミンEをのんで子宮の血行がよくなれば、血液の排出がうまくゆき、生理痛はうそのように消えます。この場合、ビタミンEは天然のほうがよいので、価格の点がひっかかってきます。常用するのが良いにきまっていますが、その数日前から使っても、たいていは効果があります。それでだめなとき、常用にふみきる方法もあるでしょう。

なお、子宮筋腫があるときまったら、両生ホルモンの注射をやって、その結果をみてから、手術するかしないかを決定する、と専門家は指示します。いうまでもなく、これがオーソドックスな対応だと思います。

子宮筋腫があるときは、ほうっておけば、それはだんだん大きくなります。それにつれて生理の日数がふえ、量が多くなります。その結果、貧血がおき、心臓に障害がおきてきます。専門医のいわれる「結果をみてから」というのは、貧血にポイントをおくものと受けとったらよいでしょう。血液検査で貧血と診断されたら、手術だといわれます。私とすれば、なんとかして筋腫の発達をおさえてみたい、という気持ちが先にたちます。注射でなしに、両性ホルモンの分泌を促進してみたらどうでしょうか。両性ホルモンとは、男性ホルモンと女性ホルモンの総称で、この相互のバランスの回復のために注射をするわけです。ビタミンEがあれば、これに関連した代謝がレベルアップされるので、それだけでなんとかなる可能性が大ありです。それがうまくゆけば、筋腫の発達がおさえられるかもしれないのです。

私は、ビタミンKとカルシウムによって体液のアルカリ度を高める方法で、子宮筋腫の消えた例を知っています。筋腫が大きくなるのを防ぐためには、子宮をとりまく結合組織を強化する必要があります。これには、ビタミンCが有効です。結局、私の方法では、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、タンパク質、カルシウムの四つが必要になります。それでもあまりみるべき効果がなかったら、光研灯を買って、局所に可視光線の照射をやってみたいと思います。ビタミンEの塗布マッサージも有効です。光研灯については『ガンは予防できる』にくわしい説明があります。ただし、光研灯を開発した光線研究所の黒田保次郎所長は、ビタミンだ、ミネラルだ、などという話は大きらいです。