orthomolecular’s blog

分子栄養学の勉強メモ

自然治癒の健康相談(48)扁桃炎を繰り返しますが

相談者(5歳女児):一年前に扁桃炎を起こして以来、毎月1~2回は発熱します。現在のところ、発熱があるだけで、咳も鼻づまりもありません。扁桃炎がどの程度まで進行した時、摘出するのでしょうか。摘出の影響はどんなものでしょうか。

専門医の診断:大抵の人は、長い人生の中で、1度や2度は扁桃炎の経験を持つものです。でも、お子さんのように、1ヵ月に1度も2度も起こすと言うのは、あまり多すぎます。原因を取り除く意味で、手術を考えるべきでしょう。もともと、扁桃の機能は、学齢期までは、食物や空気に混じって体内に紛れ込む細菌やウィルスなどに対する抗体を作ることにあるのですから、むやみにこれを摘出するわけにはゆきません。しかし、扁桃炎が繰り返されると、急性のものが慢性になります。すると、せっかくの扁桃の機能が失われるばかりでなく、これが細菌の毒素の巣になって、かえって扁桃が病気の原因になる恐れが出てきます。それが飛び火して、腎臓や心臓病を起こす場合があります。専門医の診断を受け、扁桃の腫れ具合や色の様子、さらに血液検査の結果を見て、慢性化の傾向があれば手術を要します。

三石巌先生のアドバイス:

扁桃炎にかかったときの一般的注意としては、食塩の制限を直ちに実行することです。それを怠ると、急性腎炎が始まる公算が大きくなります。万一、急性腎炎が始まったら、食塩を制限した高タンパク食をとり、絶対安静を守らないと、慢性腎炎に移行する恐れがあるので、油断はできません。扁桃炎は感染症ですから、これにたびたびかかると言うのは、細菌に弱いからだと言うことになります。お子さんの場合、タンパク質のとり方が少ないのではないでしょうか。また、ビタミンCも少ないのではないでしょうか。

細菌に対する人体の抵抗は、白血球により、また抗体によります。第17問にあるように、好中球と呼ばれる白血球の貪食能は、ビタミンCの濃度に左右されます。そしてまた、白血球も抗体も、物質としてはタンパク質です。タンパク質やビタミンCの不足が、細菌に弱い体を作るわけが、お分かりでしょう。扁桃炎が起きて発熱すれば、それは強烈なストレッサーになります。それがまた、タンパク質とビタミンCとの浪費をもたらして、いっそう感染に対して弱いからだをつくることになります。

まず、高タンパク食とビタミンCを、と私は考えます。第47問に書いたように、お子さんの場合、タンパク質の必要量は、体重一キログラムに対して1.5グラムとされています。計算をしてみて、低タンパク食とわかったら、高タンパク食の計画を立ててください。あなたのお子さんの場合、消炎酵素剤(→第44問)を試してみたいような気もします。これを、口に含んでみたらどうでしょうか。